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EVの知識2024.01.18

電気自動車(EV)の充電にかかる時間や費用は?普通充電と急速充電の違いも解説

電気自動車(以下、EV)の充電は、ガソリン車の給油に相当する作業です。
エネルギー補給という意味では同じですが、実施する場所や頻度、料金などが異なります。そんなEVの充電について、

「充電にかかる時間の目安を知りたい」
「普通充電と急速充電の違いは?」
「どのぐらいの費用がかかるか把握したい」

などが気になっている方は多いのではないでしょうか? この記事では、EVの充電と充電器に関する基礎知識を紹介します。ぜひEVの導入・運用時の参考としてお役立てください。

EVにおける充電の仕組み

まずはEV充電の基本から説明します。EVの充電には、車両に設置された充電ポート(充電口)と、充電器を使用します。

充電の方法はとてもシンプルです。充電ポートにコネクターを接続すると、自動的に充電がはじまります。
充電完了の合図はEVや充電器の種類によって異なりますが、音で知らせるものや、スマートフォンのアプリで通知するものなどがあります。

また、充電ポートは1台につき2つ設置されているのが一般的です。1つは普通充電用、もう1つは急速充電用です。

以下、普通充電と急速充電の違いについても解説します。

EVの充電は2種類

EVの充電には「普通充電」と「急速充電」の2種類があります。2つの大きな違いは、充電にかかる時間です。

普通充電(3kW〜6kW)

「普通充電」は通常行う充電方法で、3〜6kWの小電力によりバッテリーを充電します。

  • 出力数:3〜6kW
  • 充電時間:8〜16時間
  • 本体価格:約15万円〜
  • 工事費用:約20万円〜

普通充電は充電に時間がかかるため、自宅や会社、外出先で長時間滞在するときに充電する「基礎充電」「目的地充電」とも呼ばれます。
充電にかかる時間は長いですが、本体価格や工事費用が急速充電器より安く、家庭用コンセントで供給される電気(100/200V)でも充電できる特徴があります。

■ 普通充電のメリット・デメリット

メリット

デメリット

導入費用が安い
設置場所を確保しやすい

充電に時間がかかる

急速充電器(10kW〜150kW)

「急速充電」は外出先での追加充電や、充電時間を十分に確保できない場合に利用する充電方法です。10kW〜150kWの大電力によりバッテリーを充電します。

  • 出力数:10〜150kW
  • 充電時間:30分〜60分
  • 本体価格:約200万円〜
  • 工事費用:約250万円〜

急速充電は短時間で大容量の電気を流すため、専用の「充電ステーション」を設置する必要があります。
充電時間の目安は約30〜60分で、普通充電の何倍も短時間で充電できます。日産リーフの場合、1時間の充電で250kmほど走行できます。
日本で使用される急速充電器は「CHAdeMO(チャデモ)」という規格が主流であり、バッテリー残量0の状態から、30〜60分ほどで充電が完了します。

■ 急速充電のメリット・デメリット

メリット

デメリット

短時間で充電できる

導入費用が高い
充電スタンドの設置場所が必要

EVの充電にかかる時間の目安

充電にかかる時間は充電器の種類によって異なりますが、短時間で充電できる急速充電でも30分程度はかかると考えておきましょう。

■EVの充電にかかる時間の目安

普通充電

急速充電

8〜16時間

30〜60分

ガソリン車であれば約5分ほどで給油できますが、EVはもっと時間がかかります。
ただし、充電器を設置してしまえばガソリンスタンドへ行く必要がなく、出社した先の会社や、他の作業をしている間の充電ができます。普通充電であれば、充電中に会議や食事、休憩などをとることができ、時間を有効活用できるでしょう。

1回の充電時間が長いEVにおいては「充電渋滞」の発生が問題となることもあります。混雑する時間帯を避ける、時間やバッテリー残量に余裕を持って充電するなどの工夫を行いましょう。

GO株式会社では普通充電器・急速充電器の設置や電力の引き込みだけではなく、「充電器の予約」サービスも法人向けに提供しています。予約をすれば渋滞に巻き込まれることがなく、都合の良いタイミングで確実に充電できます。充電器の設置や予約サービスに関するご質問、ご相談は、以下のフォームよりお問い合わせください。

お問い合わせ

充電器を選ぶ際のポイント

普通充電と急速充電の違いがわかったところで、商用車としてEVを導入・運用する際の「充電器選びのポイント」を紹介します。
2種類の充電器を導入してもいいですが、費用、場所、EVの稼働状況などによって、どちらか一方しか導入できない場合もあると思います。そんなときは、以下の内容をもとに検討してみてください。

初期費用を抑えたい → 普通充電器

「充電器の導入費用をできるだけ抑えたい」という場合は、普通充電器の設置がおすすめです。充電に時間はかかりますが、急速充電器よりも低コストかつ省スペースで導入できます。

車両の稼働頻度が少ない → 普通充電器

車両の稼働頻度が少なく、頻繁に充電する必要がない場合は、普通充電器がおすすめです。急速充電器よりも低コストかつ省スペースで導入できます。

充電時間が気になる → 急速充電器

短時間で充電したい、充電時間を十分に確保できないという場合は、急速充電器の設置がおすすめです。充電ステーションの設置、高価な機器の導入が必要ですが、30分程度で充電できます。
会社の共同利用場所に充電ステーションを設置し、複数のEVを運用したいという場合にも、急速充電器なら充電渋滞が発生しづらいです。

普通・急速充電器の併用でもっと便利に

普通充電器と急速充電器は、どちらか一方しか導入できない、なんてことはありません。車両の稼働状況などに応じて、両方導入する企業もあります。大切なのは、自社のニーズにあわせて充電器を選ぶことです。

充電器の導入でお悩みの際は、まずプロに相談してみるのもおすすめです。
GO株式会社では、豊富なノウハウとパートナー企業との連携により、EV車両の導入と充電器の設置から、マネジメントシステムの構築まで、法人向けに包括的なサービス提供が可能です。お客さまの事業特性や車両の運行実態に合わせた提案をいたします。
詳しくは下記ページをご覧いただき、お気軽にお問い合わせください。

GO GXのサービス詳細

EVの充電にかかる料金の目安

EVを導入する際、充電にかかる料金(電気代)も気になりますよね。
EVの充電にかかる料金は、利用する充電サービス、エリア、時期などによって異なりますが、基本は「電力の使用量」から計算します。たとえば、1kWhあたりの充電料が100円の充電サービスを利用する場合、バッテリー容量が62kWhの日産リーフなら、0%からの満充電に約6,000円かかる計算です。

充電器の種類によって充電料金は変わる?

充電にかかる時間が大きく異なる普通充電と急速充電ですが、充電サービスによっては充電器の種類によっても金額が異なります。また、分単位での課金など料金形態も異なる場合があるため、注意しておきましょう。
GO株式会社の充電サービスは、EVの充電にかかる料金は「電力の使用量」によって決まります。EVの最大バッテリー容量も決まっているため、充電時間が長くても、短くても、満充電にかかる電力の使用量・料金は変わりません。

EVの充電料金を節約するコツ

EVの充電料金は、できるだけ安く抑えたいですよね。ここでは、充電料金を節約する3つのコツをご紹介します。

エコドライブを意識する

EVの充電料金は、エコドライブによって節約できます。
ガソリン車で「燃費」を意識するように、EVにおいても「電費」効率を高める意識をしましょう。具体的には、次のようなエコドライブの工夫があります。

  • 急ブレーキ・急発進を避ける
  • 車間距離にゆとりを持ち、加速・減速の少ない運転を心がける
  • できるだけ平坦な道を走る
  • 不要なアイドリングを避ける
  • エアコンの使用・温度を適切にする
  • エコモード(エコスイッチ)をONにする
  • タイヤの空気圧点検・整備をする

エコドライブを意識することで、バッテリーの負荷を軽くし、交通事故のリスクも減らせます。ぜひ実践してみてください。

自社専用の充電器を導入する

自社専用の充電器を導入・利用することで、長期的なコストの削減につながります。
他社の充電サービスを利用する場合、充電スポットやサービスの利用料が必要になります。自社の充電器であれば、比較的安定した料金で充電ができます。
また、EVと充電器をあわせて契約することで、初期費用の割引を受けられる場合もあります。
GO株式会社は、EVの普通充電器、急速充電器の設置・施工・メンテナンスまでフルサポートいたします。初期費用は0円で、使った分だけ充電料金を支払う従量課金制を採用しており、リーズナブルに充電インフラを導入できます。
詳しくは下記ページをご覧いただき、お気軽にお問い合わせください。

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太陽光発電の設備を導入する

太陽光発電の設備を導入できる場合は、発電した電気をEVの充電に利用できます。
天候の影響による発電量の変動、設備導入のハードルなどはありますが、少しでも電気代を節約したい場合は、検討してみてください。

自社のニーズにあわせて最適な充電器を選びましょう

電気自動車(EV)に欠かせない「充電器」の種類や充電時間、料金などについて解説しました。
「充電時間が気になる」という意見もありますが、急速充電なら30分程度で充電できます。数時間以上かかる普通充電についても、導入費用が安い、充電器の設置場所を確保しやすい、充電中の時間を有効活用できるといった、多くのメリットがあります。ぜひ自社のEV運行状況やニーズにあわせて、最適な充電器を選んでみてください。

EVの基本的な知識と、企業が商用車として導入する際のメリット・デメリットなどは以下の記事で解説しています。
電気自動車(EV)とは?企業がEVを導入するメリットとデメリット

※この記事は、2024年1月時点の情報を元に作成しております

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